だだもれ人生

指の間からこぼれ落ちる生き様
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | trackback(-) | comment(-)
「新世代日本酒が旨い」 かざまりんぺい著

新世代日本酒が旨い 角川SSC新書 いま飲むべき全国の36銘柄新世代日本酒が旨い 角川SSC新書 いま飲むべき全国の36銘柄
かざま りんぺい

角川SSコミュニケーションズ 2010-01-10
売り上げランキング : 71251

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


著者はお酒の世界の有名人らしいが、この本を読むまで全く知らず。
新しい酒本があったので、なんとなく読んだというだけ。しかも角川SSC新書なるポッと出の新書ということもあって正直な所期待せずに読み始めた。

しかしこの本、みっけものだった。

まず酔い、じゃなくって良いと思った点その1。

雑誌やWEBで人気の銘柄というのがありますが、それらを複数飲んでいるとどれにも似た味わいを感じるのですね。
つまりこういうのがイマドキの味なのかなぁ?などとぼんやり感じていたのだけど、やっぱり共通の志向があるのだった。
本書ではその味わいをこんな風に説明してくれている。

「口に近づけるとメロンや洋梨のような淡い果実の香りを感じ、口に含むと、ほのかな甘さが広がる。フレッシュでフルーティー。そして舌の上に果実のような爽やかな酸味が立ち上がり、何の抵抗も無く、きれいに切れてスルリと喉に落ちてゆく」

長ったらしいけど、実際に味わっている身としては、「あぁ、なるほど!」と思える。
おぼろけな感覚に明快な言葉を与えてくれたこと、これがとても嬉しいことだった。

作者はこうした一連の日本酒を「新世代の日本酒」と呼ぶ。

新世代日本酒が生まれた背景とは何か。
作者は戦後の日本酒の歩みをわかりやすくコンパクトに説明してくれる。
科学技術の発展、機械化、原材料の高品質化、業界の環境変化から関係者の意識が大きく変化したことなど…
日本酒の本は数あれど、戦後の日本酒史に触れるものが少なかった(自分は今までめぐり合わなかった)ので、
とても面白く読めた。このことが第2。

そんなわけで日本酒は実は今が最高の味わいになっている、と言い切るのだが、ナルホドわからないでもない。

でもって、こうした新世代日本酒は売れているのだという。
明らかなデータが示されているわけではないので真贋は不明だけれども、斜陽の業界にあって明るい話題だなぁと思う。
史上最高の味という表現もそうだけど、後ろ向きではないよね。
業界の事を書くと暗くなりがちなので逆に新鮮であった。このことが第3.

最後に、日本酒の基礎知識的なことにも多くの紙面が割かれているのだけど、これも平易でツボをおさえた文章で、とても理解しやすく、「あっ、そういうことだったのか!」となる場面多し。
まぁ、これは今までの自分がいかにイイカゲンだったかということなんだけども。

ともかく日本酒に関して、1本筋が通る、そんな気持ちよさが味わえた本でありました。
スポンサーサイト
2010.10.19.Tue 20:29 | | trackback(0) | comment(2)
「鎌倉北条氏の興亡」 奥富敬之

鎌倉時代のことを知るなら、北条氏を知らねば。
ということで図書館で見つけたこの本。
上級者には物足りない内容だろうけど、入門するならこのぐらいの分量が丁度いい。
文章も簡潔でわかりやすい。テンポよく読めて、130年の歴史が一望できる印象。


覚え書き
時政から5代時頼まではライバル蹴落としの時代。
源頼朝の外戚とはいえ小身の北条氏は、有力御家人と肩を並べるには実力不足だった。そこで時間をかけてライバルたちを陥れてゆく。

2代義時は、若い頃より頼朝に近侍し、その政治の理解者だった。
武士のための政権の基礎が固められ、3代泰時が御成敗式目や評定衆の設置を行って安定させる。
承久の乱が起きたのもこのとき。これによって朝廷に対する幕府の優位がはっきりする。

順調な運営のおかげで北条一族は大発展。ところが増えすぎて統率がとれなくなってくる。意見の対立も起きる。
そこで泰時は一族に対しての、宗家の優位も明らかにする。義時の法名「得宗」を宗家の呼び名にして、庶家とは違うのだよって精神的に覚えこませたってことらしい。

これらが実を結んだのが5代時頼。
時頼は出家して執権を一族に渡して引退するのだが、引退後も権力を手放さず事実上の首長だった。
こうして得宗家に権力が集中する得宗専制時代が始まる。

次の時宗は父親から帝王学を教え込まれた若社長。順風満帆の会社を譲り受けたとたんにリーマンショックならぬ元寇に襲われる。
彼は若さと豪胆さで国難を乗り越える…というイメージがあるけど、最後の方では強度の神経症になっていたらしい。トップも大変だぁ。

この時代の御家人達は、分割相続で土地を細分し、貨幣経済の発展でゼニが払えず困窮し、結果的に土地を失う事態が発生していた。そのうえに元寇の負担。防衛戦争だから恩賞の土地も無い。逆に得宗の権威はますます高まり、全国に所有地が増えてゆく。不穏な空気が広まってゆく。

次の得宗は14歳の息子貞時。後見人争いの中から得宗被官の代表平頼綱が勝利する。
得宗が政権を握っているから政府機関は有名無実。得宗の下で働く被官たちが実際の政務を行っていた。
その代表者が実権を握るのだから、政治はやりたい放題である。後に成長した貞時が頼綱を討って実権を取り戻すが、
我が子高時の後見にやはり得宗被官の長崎円喜を指名した。もはや存在無くしては政治を行うことが出来なかったのだろう。

高時の代で鎌倉幕府は滅亡する。
数百の一門、得宗被官たちが自刃して果てる。
盛者必衰というか、せつない。


エピローグ扱いだが、印象的な人物が出てくる。高時の次子時行だ。
武装蜂起して建武新政府に挑むのだが、負けてばかりいる。しかし、しぶとく逃げ延びて、また立ち上がる。
ついには南朝方についてまで足利尊氏と戦い続ける。鎌倉奪還を悲願として。
最期は捕らえられて殺されてしまうのだけど、なんていうかなぁ、あきらめない心なのか、はたまた滅びの美学なのかわからないけれど、歴史的にもはや取るに足らない存在ながら、命を燃やして光を放ち続けた感じがして、心に強く残った。
2010.08.09.Mon 22:24 | | trackback(0) | comment(0)
たまには本ネタを。
忙しくて読む間もない…と思いきや、息抜きにちょこちょこと読んでいたら嵌まり、
普段よりも読書量が増えてたりします…

「征夷大将軍 もう一つの国家主権」高橋 富雄 (中公新書)

征夷大将軍というと、武士が主役だった時代の最高権力者の称号、てなことになるんでしょうか。
とはいえ、征夷大将軍が史上に存在したのは平安時代から大政奉還まで実に1000年もの間。
持つ意味は大きく変わったはずです。ひとくちで言い表せるものではないンです。

といったことが本書の冒頭で書かれていて、
ウスラボンヤリな自分は「言われてみるとそうだなぁ~」なんて感じ入ったりするわけです。

本書では各時代の政治状況を元に、征夷大将軍の変遷を検証してゆきます。

これが相当に面白い。

そもそもが異民族を征服する目的のために設置された官職だった征夷大将軍。
それを数百年後の平安末期、もはや征夷の必要のない時代に、源頼朝が要望するわけです。

なぜ?

将軍なら別に征夷大将軍じゃなくたって幕府を開ける。近衛将軍、右将軍、色々とある。実際頼朝は先に右将軍になっている。そこで満足せず征夷大将軍を望んだのはなんでだろう?カッコヨサソウだから?
まてまて、それ以前に幕府を開くってなんだろう。

頼朝は朝廷の影響を抜け出した独立の武家政権を実現しようとした。
将軍とは戦地において独立した軍事行政の専決権を許されていて、その政務所が幕府。つまり将軍となって幕府をひらくことにより武家の独立政権を建てようと考えたわけ。
ところが常置の将軍である近衛将軍や右将軍は、京都にあって天皇を守るのが目的。鎌倉で勝手するわけにはいかない。
地方で独立できるといえば鎮守府将軍か征夷大将軍となるが、頼朝が最後に敵と考えた奥州藤原氏は、この鎮守府将軍を代々受け継いでいたから選ぶわけにはいかない。そこで征夷大将軍となるが、歴史的に鎮守府将軍よりも格上であり、なおかつ奥州藤原氏を制圧しようとする頼朝の意図と重ね合わせることができ好都合だった。

なるほど!

パズルのピースが嵌まったみたいな気持ちよさ。
結果だけを羅列した教科書からではわからない歴史の醍醐味、考えることの楽しさを実感できる本ですなぁ。

とかいいつつ実は本書は、真ん中の室町時代までしか読んでいない。
面白くて数ページ読むたびにアレコレ考えてしまい、図書館への返却期日が来てしまったのだ。
もう一度借りて読めばいいのだけど、今回本書を読んで鎌倉、室町両時代にいかに自分が無知なのか思い知りました。
先にそれらの関係書を読んでから再び本書を読み直すのがいいと思っているのです。
2010.08.06.Fri 20:36 | | trackback(0) | comment(4)
鎌倉ものがたり 26 (アクションコミックス)
「鎌倉ものがたり」の最新刊を買ってきた。
そしたら家族も買ってきてた。
一家揃ってファン。

今回も面白かった。
お気に入りは、白昼夢と文学賞の話かなー。
2009.07.17.Fri 20:02 | | trackback(0) | comment(0)

「本の雑誌」は好きだけど近くの本屋に置いてないし買うほどでもないかなーと
普段は図書館で借りて済ませていた(1年遅れのペースで読んでいた)。
それが偶々ネットにて、休刊の危機にあることを知る。
原因は例によって世界的かつ急速な景気悪化。

無くなってしまうと思うと物凄く寂しくなってきた。

そこで、焼け石に水なのかもしれないが、年間購入をしてみることにした。
送料無料だというし。買ってみると年間通じても大してかからない。内容に比較してCPの優れた雑誌だということに気づいたのだった。

どうかこの先も続いて欲しい。

とか書きつつ、届いた雑誌は読まずに積んでいるのであった。
やっぱり1年ぐらい熟成させないと…?
2009.05.18.Mon 22:28 | | trackback(0) | comment(0)






free

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

<< 2017.10 >>
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の投稿
カテゴリ
以前の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
リンク
プロフィール

RS
『晴れたり曇ったり』のurさんに描いてもらいました~
大きい画像
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。